新築を計画するとき、平屋にするか、二階建てにするのかを悩む方は多いでしょう。
今年4月から電気代が高騰していますので、新築には太陽光パネルを設置して電気代を節約したいという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、太陽光発電を平屋に設置するメリットとデメリット、二階建てとの比較についてお伝えします。
平屋のメリット
平屋のメリットは5つあります!
・メンテナンスコストが安い
・断熱性能が上がる
・地震の影響を受けづらい
・太陽光パネルは汚れがあると発電しにくくなる
・屋根面積が多い
一つずつ解説しますね!
メンテナンスコストが安い
まず平屋は2回建てよりも高さがありません。
そのため、設置した後、将来的なメンテナンスの費用が二階建てよりも安く済みます。
太陽光パネルは汚れていると発電効率が下がってしまうことと、台風などで破損してしまった場合、洗浄や取り替えが必要になります。
そんな時、平屋であれば、わざわざ足場を組まずに私たちがハシゴを持って屋根に上がることができるため、足場代分のコストが抑えられます。
新築で設置の際は、建物の建築のために足場を組むのでコストの違いはありませんが、将来的なメンテナンスのことを考えると違いが出てきます。
二階建てで隣家との境に足場を組むスペースが無い状態で建築をしてしまうと、メンテナンスの時の大きく費用が発生することになりますので、新築で太陽光パネルを設置する際は、敷地のスペースのことも頭に入れて計画していきましょう。
断熱性能が上がる
平屋のデメリットの一つとして、全ての部屋が外と隣接しているということが挙げられます。
しっかり断熱の施工をしている前提だとしても、二階建てよりも外気の影響を受ける面積が多いということは否定できません。
しかし、太陽光パネルを設置することで、屋根との間にパネルと空間を作ることができるため、熱の吸収を太陽光パネルが担ってくれることになり、輻射熱を室内に伝えづらくすることができます。
平屋で太陽光パネルを設置することで、設置しないよりも夏は涼しい家になるということですね!
逆に冬は太陽光パネルによって日差しが直接屋根に当たらないようになってしまうので、家に日が入るように南面には大きな窓をつけると良いでしょう。
でも大きな窓は夏の日差しを入れすぎてしまうことにもなるので、庇やオーニングなどの対策をして、夏対策をすることも忘れてはいけません。
地震の影響を受けづらい
平屋の場合、地震による影響を受けづらいという特徴があります。
建物の地震に対しての影響は高さが一つの要因になります。
太陽光パネル一枚の重さって何kgあるかご存知ですか?
メーカーにもよりますが、一枚20kg程度の重さがあります。
仮に10〜20枚設置するとなると、屋根の上に200〜400kgのものが載っていることになります。
建物が高ければ高いほど揺れやすくなる、そして屋根が重ければ重いほど、揺れて、建物への影響も大きくなる。
平屋は1階部分だけになるので、太陽光を載せることを前提に考えると揺れにくいと言えます。
太陽光パネルは汚れがあると発電しにくくなる
先ほどお伝えしましたように太陽光パネルは、汚れがあると発電しにくくなります。
埃とか、雨や風が連れてきた汚れ、あと鳥のフンとかですかね。
太陽光パネルに太陽の光がどれだけ直接当たるかが発電効率を高める鍵になるのです。
でも二階建てでパネルが汚れてしまっても、そもそも確認することが困難ですよね?
しかし、平屋は少し遠くから見るだけで発見できます。
それに掃除も、業者に頼まなくてもハシゴを使ってご自身でできる場合もあります。
屋根面積が多い
平屋と二階建てを比べると、平屋は全ての坪数を1階に集約するため、屋根面積が多くなります。
ということは太陽光パネルの設置枚数を多く設置できることになりますよね。
仮にオール電化を希望されている方は、電気使用量にもよりますが8〜9.5kw程度のパネルを載せることを推奨しています。
多くの太陽光パネルを設置する計画をする場合は、平屋の方が載せやすいですよね!
平屋に設置するデメリット
ここからは以下の平屋に設置するデメリットを解説していきます!
・光熱費が高くなる
・影の影響を受けやすい
・太陽光を後回しになることがある
・太陽光パネルの印象が強くなる
光熱費が高くなる
先ほどお伝えしましたように平屋は外部に全て接しているので、夏は暑くなりやすい、冬は寒くなりやすい、だから光熱費が高くなりやすいと言えます。
太陽光パネルを載せたとしても、これは払拭することはできません。
影の影響を受けやすい
平屋は1階建てなので、周りの建物が二階建ての場合、影になる可能性があります。
新築を計画している時は、影にならないように注意して配置や間取りを考えていくことで解消できますが、新築後、建物が完成した後の数年、数十年の間に隣が二階建てになったり、三階建て以上のマンションが建つことは可能性が0ではないですよね。
もしそれで影ができてしまったら・・・
発電効率はグンと下がってしまいます。
太陽光を後回しになることがある
二階建てよりも平屋の方が建築費用が高くなります。
これは、基礎や屋根の面積が多いことがよく取り上げられていますが、それだけではなく土地の面積も2階建てよりも広く必要になるため、土地の購入費用も高くなることがあります。
新築を計画する時に、多くの方は住宅ローンを利用されますが、融資を受けられる上限は決まっています。
好みの設備や仕様を選んでいくと、どうしても予算がギリギリになってしまうもの。
でも平屋は捨てきれない。
そんな時に「じゃあ太陽光はどうする?」という話になり、太陽光発電よりもキッチンや間取り、その他の設備や仕様を優先して採用することがあります。
太陽光パネルの印象が強くなる
平屋は屋根が低い、そのおかげでメンテナンスコストも安くすることが可能です。
しかし、外観のデザインに大きく影響を与えてしまうというデメリットもあります。
外観は家の顔です。
でも外から見た時に、太陽光パネルがズラーっと設置されていると、「太陽光がたくさん載ってる!」という印象が強くなります。
なので、太陽光パネルを設置する際には、外観を太陽光パネルを含めてデザインを考えていく必要があります。
太陽パネルの載せ方や、パネルを綺麗に載せるための屋根の形状を考えてデザインを決めていきましょう!
2階建ての注意点
ここからは以下の2階建ての注意点について解説していきます。
・片流れ屋根にする
・地震への弱さ
片流れ屋根にする
2階建ては平屋に比べ、屋根の面積が少なくなるので、平屋に負けないパネルの設置枚数を求めるなら片流れ屋根にする必要があります。
地震への弱さ
2階建ては平屋に比べ高さがあります。
そこに200kg〜400kgの太陽光パネルを設置するとなると、地震による影響をより大きく受けることになります。
そのため、地震に対してしっかり対策をするのであれば、構造計算をする必要があります。
震度7でもしっかり耐えられるように対策をしていきましょう。
特に新築後に太陽光を設置する場合は、耐震性能が変わってしまう可能性がありますので注意が必要です!
パネル枚数で将来損する可能性あり
仮に平屋で8kw分の太陽光パネルを設置するとします。
2階建てでは面積の不足によって4kw分を設置したとします。
単純に4kwの差が出ますよね?
仮にこの太陽光パネルをしっかりメンテナンスを行なって50年使うとなると、約600万円分の違いが出ます。
平屋でも2階建てでも、どちらにしてもメリットとデメリットはありますので、お勧めするのはどちらかと言われればご家庭ごとに違うということが答えになるかもしれません。
しかし、せっかく太陽光パネルを設置するのであれば、設置する面積を十分に確保して設置することで、将来的に大きな恩恵を受けることができます。
信頼関係が大切
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