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快適な家づくりに欠かせない窓の配置と選び方【家づくりのプロが解説】

2024/09/08

家づくりにおいて、窓の配置や選び方は住み心地を大きく左右する重要なポイントです。窓は光を取り入れるだけでなく、通風を確保し、家全体の快適さを高めます。しかし、適切な窓選びや配置を行わないと、エネルギー効率が悪くなり、住んだ後に後悔することも。この記事では、プロの建築士が、快適な家づくりに役立つ窓の配置や選び方について詳しく解説します。これから家を建てる方、リフォームを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

トリプルガラスは本当に必要?断熱性能とコストを比較

家づくりを進める際、多くの方が断熱性能の高さに注目します。特にトリプルガラスや4枚ガラスといった高性能な窓は、「断熱性能が高い=快適」と思われがちです。しかし、本当にトリプルガラスが必要なのかは、慎重に考えるべきです。

まず、トリプルガラスは確かに断熱性能が優れていますが、価格も高くなります。たとえば、ペアガラスと比較すると、トリプルガラスの価格は2倍以上になることがあり、家全体にトリプルガラスを採用すると200万円もの追加費用が発生することもあります。この金額をローンで返済すると、毎月の支払いが5,000円増えることになり、35年間で約2,217,600円の利息が余分にかかることになります。

また、トリプルガラスは重たく、窓の開け閉めが不便になることも。さらに、寿命が短いため、将来的なメンテナンス費用も考慮する必要があります。全館空調で窓を開けない暮らしを想定している方には向いていますが、日常的に窓を開ける暮らしを望むなら、ペアガラスでも十分な断熱性能が得られる場合が多いです。

窓をなくすことはできる?採光と法律の基準

「窓が外気の影響を受けるなら、いっそのこと窓を無くしてしまえばいい」と考えるかもしれませんが、これは不可能です。日本の建築基準法では、各居室に一定の採光面積を確保することが義務付けられています。具体的には、部屋の面積の7分の1以上の窓が必要です。

したがって、窓を完全に無くすことはできませんが、窓のサイズや配置を工夫することで、採光や通風を確保しながらプライバシーや防犯対策を行うことができます。たとえば、東側に窓を設置する場合、隣家との距離が近いと視線が気になることがあります。そうした場合は、細長い窓を高い位置に配置することで、十分な光を取り入れつつプライバシーを守ることができます。

リビングやダイニングに最適な窓の配置【広さと明るさを両立】

リビングやダイニングの窓選びは、家全体の快適さに大きく影響します。多くの住宅では、引き違い窓が採用されていますが、このタイプの窓は広い開口部を確保できるため、たっぷりと自然光を取り入れられるという利点があります。特に南向きのリビングには、引き違い窓を大きく設置することで、日中の明るさを確保し、冬場の暖かさも感じられます。

しかし、夏になると強い日差しで室温が上がる可能性があるため、オーニングや庇(ひさし)を設置して日差しをコントロールすることが重要です。また、遮光カーテンを使用しても効果はありますが、カーテンを閉めると部屋が暗くなるため、庇などの対策がより効果的です。

キッチンや西側の部屋には縦すべり窓がおすすめ

キッチンや西側に位置する部屋は、特に窓の選び方が重要です。西側の部屋は夏場に強い西日が当たるため、換気性能の高い窓が求められます。ここでおすすめなのが縦すべり窓です。

縦すべり窓は、外の風を効果的に取り込むことができ、特に換気が必要なキッチンや西日が厳しい部屋に最適です。実際、縦すべり窓の換気性能は引き違い窓と比べて22倍も高いと言われており、快適な室内環境を維持するのに役立ちます。

寝室や子ども部屋にはどんな窓が最適?

寝室は「寝るための空間」であり、快適な眠りを確保するためには窓の配置が非常に重要です。南向きに寝室を配置すると、日中の強い日差しで部屋が蒸し暑くなり、夜に快適に眠れなくなることがあります。そのため、北東側に寝室を配置し、朝日だけを取り入れるようにするのが理想的です。

一方、子ども部屋は勉強や遊びの場でもあるため、明るさが重要です。大きな引き違い窓を採用し、夏の日差しが強すぎないように庇やオーニングで日差しをコントロールすると良いでしょう。また、窓の配置にはプライバシーも考慮し、隣家からの視線を遮りながら明るさを確保する工夫が必要です。

洗面室やトイレにはFIX窓で清潔感を保つ

洗面室やトイレには、開閉できないFIX窓を採用することをおすすめします。これらの場所は24時間換気システムが設置されていることが多く、通風よりもプライバシーや光の取り込みが重要です。FIX窓は外からの視線を遮りつつ、必要な光を取り入れることができます。また、窓を開けなくても換気が行えるため、室内の清潔さを保つことができます。

まとめ:家全体のバランスを考えた窓配置が快適さの鍵

家づくりにおいて、窓の配置は部屋ごとの用途に応じて慎重に決める必要があります。各部屋の快適さを最大限に引き出すためには、断熱性能や通風、採光を考慮した窓選びが重要です。また、住まい全体のバランスを考えながら窓を配置することで、エネルギー効率も高まり、快適な暮らしを実現できます。

家づくりを進める際には、窓の選び方や配置をしっかりと検討し、自分たちのライフスタイルに合った住まいを手に入れましょう。

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