水回りのリフォームを考えたとき、よくある悩みが「どこから手をつけるべきか?」ということ。
キッチンが古くなってきたから、まずはそこだけ直そうかな…そんな風に思う方も多いかもしれません。
しかし、実は“部分的なリフォーム”には思わぬ落とし穴があることも。
本記事では、単体リフォームと総合リフォームの違いや、それぞれのメリット・デメリットについて、リフォーム初心者の方にもわかりやすく解説します。
単体リフォームのメリットと注意点
水回りの中で気になる箇所だけを直す「単体リフォーム」は、多くのご家庭で選ばれやすい方法です。
キッチンやトイレなど、毎日使う設備が古くなってきたと感じたとき、まずは一箇所だけでも改善したいと考えるのは自然な流れです。
しかし、部分的なリフォームには意外な落とし穴が潜んでいることも。
本章では、単体リフォームの魅力とともに、注意しておきたいポイントについてご紹介します。
費用を分割できる・生活への影響が小さい
キッチンだけ、トイレだけ、といった単体リフォームは、費用が比較的抑えやすく、工事期間も短いというメリットがあります。
- 費用を分割できる: 一度に大規模なリフォームを行うのが難しい場合でも、キッチンやトイレといった場所ごとに時期をずらして施工できるため、家計に無理なくリフォームを進めることが可能です。 特に、急を要する箇所だけを優先的に直したいときには柔軟に対応できます。
- 生活への影響が小さい: 工事範囲が限定されることで、家に住みながらでもリフォームを進めやすくなります。 たとえば、トイレだけを短期間で交換したり、キッチンの入れ替えを数日で終えたりすることで、普段の生活リズムを大きく崩すことなく済ませられる点が魅力です。
後から追加しにくい・一体感に欠ける
ただし、次のような注意点もあります:
- 後から追加リフォームしにくい場合がある: 一度、内装仕上げや配管の工事を行ってしまうと、その部分を再度解体して施工する必要が生じることがあります。 たとえば、キッチンの床や壁を先に仕上げてしまった後に洗面所の配管を変更したくなった場合、せっかくの仕上げを一部壊さなければならず、二重工事になってしまうケースもあります。
- 仕上がりに一体感が出ない: 水回りの設備を個別に入れ替えると、色調や素材感がバラバラになり、空間の調和が取りにくくなります。 特に、リビングと隣接するキッチンや洗面所などでは、全体の印象に影響を及ぼすため、見た目の統一感が損なわれてしまうことも。 部分リフォームを繰り返すことで、インテリアのバランスが崩れていく可能性も考えられます。
総合リフォームのメリットとは?
キッチン・トイレ・洗面・お風呂などの水回りを一括で工事する“総合リフォーム”は、一見すると費用がかさみそうな印象を受けるかもしれません。
しかし実際には、工事の効率性や仕上がりの一体感など、単体リフォームにはない多くの利点があります。
この章では、総合リフォームの魅力と、検討時に知っておきたいポイントを詳しく見ていきましょう。
工事の効率化とコストパフォーマンス
一方、水回り全体を一括でリフォームする“総合リフォーム”には、コストパフォーマンスや仕上がりの面での利点があります。
- まとめて工事することで割安になることも: 複数の箇所を同時に施工することで、職人の移動や工具の準備、資材の搬入といった手間が一度で済むため、結果的に工事費用を抑えられるケースが少なくありません。 また、リフォーム業者によってはセット価格での提供もあり、費用面でのメリットが出やすくなります。
- 内装・設備に統一感が出る: 壁紙や床材、水栓や収納のデザインなどを同じテイストで揃えることで、空間全体に一貫した雰囲気が生まれ、見た目にも心地よい仕上がりになります。 特にオープンキッチンや洗面脱衣室など、他の空間とのつながりがある場所ではこの効果が際立ちます。
- 工事期間が短縮されやすい: 単体リフォームを何度も繰り返すと、そのたびに工事の打ち合わせ・日程調整・立ち会いが必要になりますが、一括で行えばその手間が一度で済みます。 結果として、工事全体のスケジュールも短くなり、負担の少ないリフォームが可能になります。
一時的な不便さと費用への備え
ただし、同時に施工範囲が広がるため、事前に覚悟しておくべき点もあります。
- 一時的に仮住まいが必要になる場合がある: キッチンや浴室など、生活に欠かせない設備が一度に使用できなくなる可能性があるため、家の構造や工事規模によっては、一定期間自宅での生活が難しくなるケースもあります。 特にお風呂やトイレの改修が重なる場合は、工事期間中の仮住まいを検討する必要があります。
- 初期費用が大きく感じられる: 複数箇所を一度に改修するため、見積金額が高額になりやすく、心理的なハードルも上がります。 ただし、分割して行うよりもトータルではコストが抑えられることもあるため、長期的な視点での費用対効果を冷静に比較することが重要です。
配管・内装の“連動性”にも注意
リフォームの成功は、見える部分だけでなく「見えない部分」にまで気を配れるかどうかで決まります。
特に水回りは、設備を交換するだけでなく、床下や壁内の配管、内装材との調和といった“連動性”のある工事が求められます。
この章では、後悔しないために押さえておきたい、配管と内装の関係について解説します。
配管の老朽化は見逃さないで
リフォームは見た目だけではなく、“中身”の整備が大切です。
特に水回りは、建物の構造や配管の状態と密接に関係しており、表面的な変更だけでは済まないケースも少なくありません。
たとえば、
- キッチンの位置をリビング寄りに変えたい
- 洗面所を広げて収納を増やしたい
といった要望がある場合、設備の移動に伴って、床下や壁内に通る給排水管・電気配線などを移設する必要があります。
これらは建物の内部に隠れているため、後から変更しようとすると、せっかく仕上げた床や壁を再び壊さなければならないことも。
特に築年数が経過している住宅では、既存の配管が老朽化している場合もあり、部分的な施工では漏水リスクや接続不良の懸念が残ることがあります。
長期的な視点で見ると、最初に必要な箇所をまとめて整えておくことが、無駄な工事費やトラブルを回避する鍵になるのです。
空間全体のデザインにも配慮を
また、内装材(床・壁紙・天井など)の色やグレードがバラバラになると、家全体の印象がちぐはぐになりがちです。
特に水回りは毎日使う場所だからこそ、見た目の快適さも重要視されます。
迷ったら“信頼できる建築会社”に相談を
ここまで、単体リフォームと総合リフォーム、それぞれの特長を見てきましたが、「うちの場合はどちらが良いの?」と迷われる方も多いかもしれません。
リフォームには正解が一つではなく、家の状態やご家族のライフスタイルによって適した方法は異なります。
だからこそ、判断に迷ったときは、実績のある建築会社に相談して、最適な方向性を一緒に考えてもらうことが大切です。
状況に合った判断が大切
単体でやるべきか、まとめてやるべきかは、家の築年数や配管の状況、生活スタイルによって異なります。
たとえば築20年以上経過している住宅では、配管や断熱材の劣化が進んでいることが多く、見た目だけを新しくしても根本的な問題が解決しない場合があります。
逆に築浅の住宅であれば、設備の入れ替えのみで済むケースもあります。
また、生活スタイルによって優先すべき箇所も異なります。
共働き世帯であれば、キッチンと洗面の動線がストレスになっている場合があり、老後を見据える世帯ではバリアフリー性が求められることもあります。
無理に一括リフォームをする必要はありませんが、
- 近いうちに複数箇所を直す予定がある
- 配管の劣化が心配
- 内装の統一感を大事にしたい
といった方は、総合的なプランを検討したほうが、結果的にコストや手間の面でも負担が少なく、満足度の高いリフォームにつながることもあります。
建築会社による現地確認で納得のリフォームに
まずは信頼できる建築会社に現地を見てもらい、プロ目線でのアドバイスをもらうことが大切です。
「リフォームはタイミングがすべて」ともいわれます。
適切な判断で、後悔のない住まいづくりを進めていきましょう。
信頼関係が大切
家づくりには担当者との信頼関係がとても大切です!
性能が良い、デザインが良い、安いから、なんて理由ではなく、何十年先も付き合っていく住宅会社、担当者として見た時に「安心できるな」と思った会社を選びましょう!
あなたを理解し、良いことも悪いこともちゃんと伝えてくれる人。
我慢するばかりではなく、この人なら何とかしてくれると思える人。
そんな信頼できる住宅会社と担当者を探すことがとっても大切なのです。
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