新築の性能は家づくりにおいてとても大切なことです。性能に着目する中で窓はとても重要な要素になります。その理由は、窓は外気の影響を受けやすいからです。注文住宅において、「良い家」を建てるためには間取りだけではなくて、選ぶ仕様や家具・家電も全部、こういう過ごし方がしたいというイメージから選択していかないと、結果的に、全体的にバランスの良い、理想の建物にならなくなってしまいます。ということは、性能もそのバランスの一つであり、窓も同様なことが言えます。そこで今回の記事では、「快適さを感じられるように考えていく窓の配置」についてお伝えします。
性能の良い窓=トリプルガラスをつければ良いのか?
トリプルガラスみたいな性能が良い窓を採用した方が快適な家になります。しかし、トリプルガラスは
・金額が高い
・重量がある
・寿命が短い
という三拍子が揃ってます。
上記のトリプルガラス3つのデメリットについて解説します。
ペアガラスとの価格差
ペアガラスといってもいろいろな種類がありますが、トリプルガラスと比較したときに、価格差が2倍になるペアガラスがあります。建物全体の窓をトリプルガラスにした場合、金額差が200万円違う場合があります。
この200万円を住宅ローンを利用して捻出するとなると金利が0.6%だとしたら約5280円、毎月の支払い金額が高くなります。
これを単純に35年返済するとなると?2,217,600円となり、単純に217,600円分の利息を余計に払うことになります。
毎月5000円自由に使えるお金があると思えば、少し生活が楽になります。
全館空調を採用して窓を一才開けずに温度差・湿度差のない生活をしたいのであれば、トリプルガラスを採用しても良いかと思いますが、たまには窓を開けたい生活を送るのであれば地域によってはペアガラスで問題ありません。
性能を高めるには窓を無くせば良いのか?
それならいっそのこと窓をなくしてしまえば良いと考える方もいるかもしれません。しかし、住宅の居室には「有効採光面積」があります。各居室には、部屋面積の7分の1以上の明かり取り=窓が義務付けられていますので、窓を全部なくすことはできません。
住宅雑誌やチラシに掲載されている正面に窓を無くしている外観を見ることがありますが、あれは窓のサイズを最低限の大きさにしてコストを下げているのです。
部屋に合わせた窓の選び方
引き違いの大きな窓に関しては、リビング・ダイニングに適していると言えます。その理由は、朝から明るい日差しをいれたいからです。そして冬は、そのたくさん入る日差しによってダイニング・キッチンの空間温度を上げる効果もあります。
でも冬は良くても、夏は日差しによって暑くなりすぎてしまいますので、対策が必要になります。その対策とは、
・遮光カーテンを採用する
・1階部分の庇を大きく出す
・オーニングを設置して、夏の高い日差しを防ぐ
このような対策をすると良いでしょう。
キッチンに向いている窓とは?
キッチンや西側にある部屋には縦すべりの窓がおすすめです。キッチンは火を使う場所、西側の部屋は西陽がきつい、冬は気になりませんが、夏は温度が上昇しやすいので、換気性能が高い窓をつけましょう。縦すべり窓は、前にすべりだして開けるので、外の風が窓に当たって、屋内に風が入りやすいという特徴があり、引き違いと比べて換気性能が22倍あるので、とても適した窓であると言えます。
部屋の配置と窓の特徴を合わせていく
寝室とお子様の部屋も用途に応じた配置を設計して、それに合わせた窓を考えていくと良いでしょう。
例えば寝室ですが、寝室の使用用途は就寝です。ということは南側に窓をもってくると、日中に入った日差しで蒸し暑くなってしまって、夜、寝苦しくなる可能性があります。なので、南よりも北東側に配置して、朝日だけを取り入れられるように設計していくと良いでしょう。
次にお子様の部屋ですが、ここは寝室とは違って寝るだけではなく、勉強したりくつろいだりすることも兼ねている場所ですよね。お子様専用のリビングと考えると良いと思います。なので、窓は大きな引き違いが良いでしょう。
これもリビングと同じで、夏の日差しをいれすぎないように庇を出す、もしくはオーニングを設置して、暑さ対策をしましょう。
洗面室やトイレ
洗面室やトイレやトイレにはFIX窓=開けることができない窓をお勧めします。
洗面室やトイレには、24時間換気の排気口が設置されています。ということは、家の中の埃付きの空気が洗面とトイレに集まってきていることになります。洗面室やトイレの窓を開けると、空気が逆流し、埃をもった空気が家の中に入ってきてしまいます。トイレの匂いも逆流します。
なのでできる限り小さく、灯取り程度のFIX 窓を採用しましょう。
洗面室やトイレは、外からの視線が入らないように、細くて横に長い窓を、高い位置に設置すると良いでしょう!
信頼関係が大切
家づくりには担当者との信頼関係がとても大切です!
性能が良い、デザインが良い、安いから、なんて理由ではなく、何十年先も付き合っていく住宅会社、担当者として見た時に「安心できるな」と思った会社を選びましょう!
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