電気代が上がり続けていく時代に建てるべき新築住宅についてお伝えします。原油価格高騰やウクライナ情勢など、様々な要因を受けて私たちの電気料金が上がり続けてきました。今年4月から国の激変緩和措置という名の補助金が終了し、再エネ賦課金の値上りが決まっており、その影響で5月の電気料金から値上がりすることが分かっています。電気料金はこの先、どうなっていくのでしょうか?今回の記事では、電気料金大幅値上げとこれから建てるべき新築住宅についてお伝えします。
先ほどお伝えしましたように今年4月から国の激変緩和措置という名の補助金が終了し、再エネ賦課金の値上りが決まっており、その影響で5月の電気料金から値上がりすることが分かっています。そして更に6月からは大きな値上がりになる可能性が高くなっています。
そんなに経済的負担が大きくなるのであれば、新築なんて建てない方が良いのではないか?と考える方も多いと思います。しかし、お子様の入学タイミングや、これまで新築計画を準備してきた方とっては、簡単に諦め切れるものではありません。
それでは、今後の電気代の値上がりについてとこれから建てるべき新築住宅について見ていきましょう。
4月からの値上げ
電気代の実質的な値上げはもうすでに確定しています。
・国の激変緩和措置の終了
・再生エネルギー賦課金の値上げ
これらについて、こちらの動画で詳しく説明していますので、まだご覧になられていない方はこちらの動画を合わせてご視聴ください。
短期的な電気料金の値上げ見込み
直近の大手電力会社10社の電気料金の見通しを見ると、2024年5月の電気代は主に再生可能エネルギー発電促進賦課金の影響で、前月と比較して2024年5月は大手電力会社10社全ての電気料金が値上げされています。そしてこの値上げは再生エネルギー賦課金によって今年だけでなく、今後上がり続けていくと言われています。
長期的な電気料金の値上げ見込み
それでは長期的な電気料金について、どのようになっていくのかを見ていきましょう。
電力を作るエネルギーの種類で分類した発電設備の割合を指す電源構成について、現在、日本は火力発電が70%以上を占めています。火力発電の燃料は天然ガス、石炭、石油を使用していますので、電気代の値上げにはガスの価格が大きく関係していることが分かりますね。
日本の火力発電の燃料は約90%が天然ガスと石炭で賄っています。そして近年、ウクライナ情勢や需要の増加、円安の影響によって価格が大きく上昇し続けています。
米国エネルギー省エネルギー情報局による天然ガスと石炭の価格予測は、人口増加や経済成長がエネルギー効率の改善を上回ということは70%以上を火力発電で電力を賄っている日本において、電気代が2050年まで上がり続けることが予測されているということになります。
お先真っ暗な話になりますが、そんな状況の中で安心して生活するために、これから建てるべき新築住宅についてお伝えします。
これから建てるべき新築住宅について
まず、電気代は上がり続けます。ということは、新築において電力を大きく使用する設備は採用しない方が良いと考えます。
例えば床暖房ですね。全室床暖房採用という新築もあるようですが、これからのことを考えると絶対にやめたほうがいいと思います。そういった即効性の高い設備よりも、計画的に蓄熱して、快適に過ごせるようになる設備の方が圧倒的に良いと思います。
太陽光発電
まず最初につけるべき設備は、太陽光発電です。
夫婦共働きで昼間家にいないけど?と思う方もいるかもしれませんが、先ほどお伝えしたように「蓄熱暖房」のような設備を導入することで、昼間発電した電気を蓄熱に利用するといった考え方もできます。
蓄電池
次に採用すべき設備は「蓄電池」です。4人家族が消費する夜の自家消費電力8kWhに対応でき、非常時でも家中のコンセントが使え、IHキッチン、エアコン、エコキュートの湯増しなど、200Vの設備も使用できる蓄電池を採用しましょう。また、最大出力3kWで電気を買わない自給自足の暮らしにも貢献できますし、日中に太陽光発電から3kWの充電ができます。
電力の需給バランスを制御するクラウドHEMS
太陽光と蓄電池の採用を決めたら、次は電力の需給バランスを制御するクラウドHEMSです。
AIを搭載したクラウドHEMSは、日中に蓄えた電気を市場価格が高い時に売電できます。太陽光で発電し、夜の使用電力は蓄電池で賄う。そして余った電気、ではなく市場価格が高い時に売電に切り替えて収入にする。この電力の自給自足+収益という考え方が、今後新築住宅を建てるために必要な設備と言えるのではないでしょうか?
まとめ
今回は電気代について注目しましたが、それだけではなく、安心して快適に過ごすためには、間取りや換気システムのことも考えていかなければなりません。夏と冬を快適に過ごすためには電気だけではなく、自然の力も借りる必要があります。
・夏は強い日差しを遮る設計
・冬は日差しをできるだけ多く入れる設計
このようなパッシブデザインは必須です。
部屋ごとにエアコンを設置して、家族全員で使用していたら、これまでと変わりません。第一種換気システムを利用して部屋全体の室温と湿度をコントロールした生活にすることで、電気の自給自足により近づけますよね。
この話を聞くと、建築費用が高くなりすぎるのではないか?と考える方もいるかと思いますが、2050年までの電気代や燃料代のことを考えると、設備によるコストパフォーマンスを最大限に活かした設備を採用すべきだと思いませんか?
信頼関係が大切
家づくりには担当者との信頼関係がとても大切です!
性能が良い、デザインが良い、安いから、なんて理由ではなく、何十年先も付き合っていく住宅会社、担当者として見た時に「安心できるな」と思った会社を選びましょう!
あなたを理解し、良いことも悪いこともちゃんと伝えてくれる人。
我慢するばかりではなく、この人なら何とかしてくれると思える人。
そんな信頼できる住宅会社と担当者を探すことがとっても大切なのです。
株式会社アイズホーム
建築士とともにあなたに寄り添った家づくり
お問い合わせはこちら
https://is-h.jp/inquiry